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季刊誌「ムラマツ」に掲載されたエッセイをご紹介いたします。
トップページエッセイ「フルートで料理」 > 11.酒の肴
エッセイ「フルートで料理」 ESSAY
文:齋藤賀雄(元読売日本交響楽団フルート奏者 東京音楽大学教授)
画:おおのまもる(元読売日本交響楽団オーボエ奏者)
11 「酒の肴」
 味覚というのは不思議なもので、料理の味そのものに加えて、その味が生まれるまでの過程も、同時に判断するようだ。極端な言い方をするならば、その料理と、その料理の味が生まれるまでの料理人の心理も、同時に味わっているような気がする。

 プロの手による料理は何でも旨いかと言えば、案外そうとも限らない。街のレストラン然り、小料理屋然り、居酒屋然りである。寧ろ、余所の家に招かれたときに持て成してくれる素人家庭料理の気取らない一品は、例外なく、滅法旨いと思う。

 「食文化」 とまでは大袈裟に言わなくても、食べるということにそれほど関心を示さない人達が結構多くなってしまったようで、これは、悲しい。人間の生活の中で、 『食』 の重要さは忘れたくない。酒を好む自分としては、特に、酒の肴には拘りたい。

 旨い肴を食べたいから酒も飲むのだと言うと、それは逆だと反論されてしまうかも知れないが、本来、男料理や素人料理の類は、自分で旨い酒の肴を作ろうと努力するところから始まっているのだ。当然、酒にうるさい奴は肴にもうるさい。そして、その逆もある。

 プロが作っても、素人が作っても、旨いものは旨い。特に、酒の肴のようなものには、料理人の心や雰囲気がある。料理人の心を探り、雰囲気を楽しみながら、酒と肴をゆっくり愉しむことができるという、そんな余裕と、そんな店を、是非大切にしたい。


 ところで、フルートというのは不思議な楽器で、出てきた音そのものに加えて、その音が生まれるまでの過程も、同時に判断されてしまうようだ。極端な言い方をするならば、その音を聞きながら、演奏者の心理も、同時に聴き取っているような気がする。

 プロの手による演奏は何でも感動するかと言えば、案外そうとも限らない。外国の演奏家然り、日本の演奏家然りである。寧ろ、音楽好きの人達が集まるハウスコンサートのような催しで演奏を聴く限りでは、例外なく、感動する音を耳にすることができる。

 「音楽文化」 とまでは大袈裟に言わなくても、音の中身を聞き取るということに関心を示さない人達が結構多くなってしまったようで、これは、悲しい。人間の生活の中での、 『音楽』 の重要さは忘れたくない。特に、常に語りかけてくる音楽の音には拘りたい。

 音楽をやりたいからフルートを吹いているのだと言うと、それは逆だと反論されてしまうかも知れないが、本来、笛の類は、自分でいい音楽をやるためにそれに相応しい音を研き続けていく楽器なのだと思う。当然、音楽にうるさい奴は音にもうるさい。

 プロの演奏でも、素人の演奏でも、いいものはいい。奏でられる音の一つ一つには、演奏者の心があり、雰囲気がある。その演奏者の心を探り、雰囲気を楽しみながら、フルートの音と音楽を愉しむという、そんな演奏会と、そんな笛の音を、是非大切にしたい。
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