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季刊誌「ムラマツ」に掲載されたエッセイをご紹介いたします。
トップページエッセイ「フルートで料理」 > 13.食事当番
エッセイ「フルートで料理」 ESSAY
文:齋藤賀雄(元読売日本交響楽団フルート奏者 東京音楽大学教授)
画:おおのまもる(元読売日本交響楽団オーボエ奏者)
13 「食事当番」
 趣味の料理は、気楽でいい。作りたい時に、作りたい物を、気儘に作ればいいからだ。その点、毎日の献立を考えるだけでもう頭が重いという世の中の主婦たちの場合は、可哀想だと思う。献立を考えるということが、料理のウエイトの半分以上を占めている。

 一般的で、名前のある料理を作ろうとすると、そのウエイトはさらに大きくなる。今現在そこにある材料で何を作ろうか、何が出来るかということに興味を持つようになれば、そんな苦労も、少しは楽になるような気がする。本来、料理とは、そんな物だと思う。

 定番の物を、さらに、マニュアル的に作ろうとするから、苦労するのだ。手間のかかる物や、材料の揃えにくい物、特殊な料理などは、専門家に任せて、そこへ食べに出かければいい。そういう料理に挑戦するのもいいが、それは、素人料理の本筋ではない。

 献立を考え、料理を作ることが精神的な負担になると、これは、所謂 “食事当番” 的感覚で、義務感ばかりが強く支配するようになってしまう。当然、食事当番から逃れる喜びだけを求めて、自分でも十分に挑戦出来る範囲の、安易な外食に走ってしまう。

 庭を歩き回り、野原を散策しながら、のんびりと食材を摘み取り、その日の献立を次第に膨らませていくときの喜びを感じたい。歩き回りながら、調理の手順や、出来上がったときの盛りつけも考えればいい。もう、食事当番から逃れることは、考えなくてもよい。


 ところで、趣味の音楽は気楽でいい。吹きたい時に、吹きたい曲を、気儘に吹けばいいからだ。その点、毎日の日課練習を考えるだけで頭が重いという世の中のフルート吹きの場合は、可哀想だと思う。進歩することを考えるのが、練習の半分以上を占めている。

  技術的進歩だけを期待して練習をしようとすると、そのウエイトはさらに大きくなる。自分をよく見つめて、今何を練習すべきかということに目を向ければ、もっと自発的な練習ができて、少しは楽になるような気がする。本来、音楽とは、そんなものだと思う。

 決められた課題を、さらに、マニュアル的に練習しようとするから、苦労するのだ。名人や名手たちのように演奏しようと、いきなり欲ばったことを考えても、効果は少ない。そういう練習に挑戦するのもいいが、それは、アマチュア音楽愛好家の本筋ではない。

 練習課題だけにとらわれ、練習が精神的な負担になると、これは、所謂 “決まった練習時間” 的感覚で、義務感ばかりが強く支配するようになってしまう。当然、練習時間から逃れる喜びだけを求めて、自分がやれる範囲の練習も、おろそかにしてしまう。

 様々なジャンルの音楽を聴いたり、楽しんだりしながら、自分の練習課題を探していくときの喜びを感じたい。身近な生活の中から、練習の方法や、その成果を問う演奏曲目のことなども考えればいい。もう、義務的練習時間から逃れることは、考えなくてもよい。
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