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季刊誌「ムラマツ」に掲載されたエッセイをご紹介いたします。
トップページエッセイ「フルートで料理」 > 19.つなぎ
エッセイ「フルートで料理」 ESSAY
文:齋藤賀雄(元読売日本交響楽団フルート奏者 東京音楽大学教授)
画:おおのまもる(元読売日本交響楽団オーボエ奏者)
19 「つなぎ」
 大学生活を送るために親元を離れ、半自炊生活を始めた時、外食で初めてハンバーグ・ステーキと出合った。牛肉特有の匂いと旨味を見事に包み込んた初体験の味を堪能しながら、都会の洋食屋で最新の食べ物を口にしているという満足感に浸っていた。

 折角覚えたあのハンバークの味を何とか再現出来ないものかと、無謀にも自力で作り始めた時に、調理の過程の中での “つなぎ” の存在を知ることになったのたが、これは、半自炊生活とはいえ、調理を始めたばかりの入門者にとっては大変な発見だった。

 そう思って改めて調理を見直してみると、 “つなぎ” を使う料理は多い。食材と食材、食材と調味料、調味料と調味料・・・、広い意味では一皿の盛りつけにも、そして、その一皿の献立の組み台わせにも、 “つなぎ” というものは存在し、必要なようだ。

 そして、厄介なのは、この “つなぎ” の使い方だ。 “つなぎ” のセンスによっては、味は勿論のこと、舌先の触感も損なってしまう。少しの違いで仕上がりに大きな影響を与えるこの “つなぎ” は、考えてみると、物凄く可能性を秘めていて、応用範囲も広い。

 その応用範囲を広げるために、どうしても不可欠なのは料理の基礎だと思う。料理人の技を見ていると、その時その時がまるで瞬間芸のように見えるが、実は、全てを知り尽した料理人というのは、夫々の瞬間に、基本に基づいた最も適切な処置が出来るのだ。


 ところで、音楽大学の生活が始まった時、自分で練習する時間よりも、管楽合奏や室内楽、吹奏楽やオーケストラの授業など、様々な時代の様々なジャンルの曲と接する時間の方が次第に多くなっていくのがとても楽しくて、この未知の体験の満足感に浸っていた。

 次から次へと登場する知らない曲の楽譜を目の前にして、無謀にも自力でその楽曲の構造などを探ってみようと思い始めた時に、演奏の過程の中での “つなぎ” の存在を知ることになったのだが、これは、音楽を学び始めた入門者にとっては大変な発見だった。

 そう思って改めて楽譜を見直してみると、 “つなぎ” を使う音楽は多い。楽節と楽節、楽節と修飾、修飾と修飾・・・、広い意味では一曲の楽章の構成にも、そして、その一曲一曲による演奏会のプログラミングにも、 “つなぎ” という物は存在し、必要なようだ。

 そして、厄介なのは、この “つなぎ” の使い方だ。 “つなぎ” のセンスによっては、音楽は勿論のこと、演奏の魅カも損なってしまう。少しの違いで仕上がりに大きな影響を与えるこの “つなぎ” は、考えてみると、物凄く可能性を秘めていて、応用範囲も広い。

 その応用範囲を広げるために、どうしても不可欠なのは音楽の基礎だと思う。演奏家の技を聴いていると、その時その時がまるで瞬間芸のように思えるが、実は、全てを知り尽した演奏家というのは、夫々の瞬間に、基本に基づいた最も適切な処置が出来るのだ。
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