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季刊誌「ムラマツ」に掲載されたエッセイをご紹介いたします。
トップページエッセイ「フルートで料理」 > 21.酒
エッセイ「フルートで料理」 ESSAY
文:齋藤賀雄(元読売日本交響楽団フルート奏者 東京音楽大学教授)
画:おおのまもる(元読売日本交響楽団オーボエ奏者)
21 「酒」
 酒と料理との関わりは、その昔から深いような気がする。その土地の食材を活かして料理が生まれ、その料理に合う地酒がその士地の酒蔵で作られてきた。料理が先か、酒が先か、それはその士地によっても違うようだが、旨い料理のある所には旨い酒がある。

 お国柄や民族などによって食文化は違うが、夫々の士地の食材や文明などによって作られてきたものが、今に伝えられているのであろう。その土地の料理がそういう酒を生んだのだ。やがて、そういう料理や酒が料亭から外へ出て、一般大衆のものとなった。

 酒が勝ってはいけない。酒さえあれば料理はどうでもいいという族は別として、最近、メニュー全般に合わせた酒を置くという店が増えてきた。酒のメニューが豊富な店は嬉しい。一つ一つの酒が微妙な違いを主張しながら、料理の昧を引き立ててくれるからだ。

 酒を酌み交わしながらおしゃべりをし、そして料理を楽しむという気軽に行ける料理屋が増えてきた。料亭でお香の匂いが漂っていても、高級レストランてナイフとフォークが並べられていても、一昔前のようなあの独特な堅苦しさは、今はもうほとんどない。

 食事を楽しむということは、料理を楽しむということだ。料理に合った酒は、食事をより楽しい一時にし、肩を張らずに食事を気楽に楽しむときに呑む酒も、調和が取れていれば、料理というものに対する感覚の相違を感じさせてくれる。


 ところで、酒と音楽との関わりも、その昔から深いような気がする。その土地に伝わる儀式の音楽などは、人々が集まる毎に酒を振舞いながら演奏された。音楽が先か、酒が先か、それはその土地によっても違うようだが、いい音楽のある所にはいい酒がある。

 お国柄や民族などによって音楽文化は違うが、夫々の土地の民族音楽や文明などによって作られてきた物が、今に伝えられているのであろう。その土地の音楽がそういう酒を生んだのだ。やがて、そういう音楽や酒が宮廷から外へ出て、一般大衆のものとなった。

 酒が勝ってはいけない。酒さえあれば音楽はどうでもいいという族は別として、最近、演奏会場のロビーでワインなどの酒を出す所が増えてきた。酒のメニューが豊富な会場は嬉しい。一つ一つの酒が微妙な違いを主張しながら、演奏会を引き立ててくれるからだ。

 精一杯着飾って、ロビーでグラスを傾けながらおしゃべりをし、そして音楽を楽しむという気楽に行ける演奏会場が増えてきた。開演を告げるベルがなっても、グラスを置くのが億劫になるほど、一昔前のようなあの独特な堅苦しさは、今はもうほとんどない。

 ヨーロッパの演奏会場には、楽屋に出演者専用のバーが設けられている所が多い。ちょっと強い目の酒を小さなグラスでグッと飲みほして舞台に出ていくのだが、演奏者と聴衆との調和が取れていて、音楽というものに対する感覚の相違を感じさせてくれる。
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