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人 十 色
一口に中国料理といっても、実はそこには様々な種類がある。横浜や神戸には中華街という一角があって、そこでは美味しい中国料理を味わうことができるが、その一軒一軒にも、その店の料理人の出身地によって、伝統的な調理法や味があるから興味深い。
そんな中華街でも、我々日本人向けの味付けになってしまっているのかも知れないと思うことがある。今回、演奏旅行で中国の北京に数日間滞在する機会があって、ついつい中華料理三昧となってしまったが、本場の味を楽しむには、格好のチャンスとなった。
中国は広くて、言葉も地域によって全く違うという。漢字を書く限りでは、お互いに意思の疎通はできるが、発音すると全く通じなくなってしまうらしい。事実、標準語の北京語が通じない人を見かけた。発音が微妙に違うように、料理の味も地域によって変わる。
北京、広東、そして四川と、代表的な3通りの中国料理を試すことはできたが、街の中には数え切れないほどの〇〇飯店が並んでいるし、一ヶ所の店ですべてのメニューを試した訳でもない。しかも、残念なことに、魅力的な屋台の味も試していない。
ただ、確実に言えることは、油が強いとか、ちょっと甘い目の味付けとか、辛さが特色とか、そういった概念を持つこと自体が無意味なこと、そして、その概念が、その料理を味わうときに如何に邪魔をすることになるかということであろう。各人有各人的意趣。 |
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