酒
酒と料理との関わりは、その昔から深いような気がする。その土地の食材を活かして料理が生まれ、その料理に合う地酒がその士地の酒蔵で作られてきた。料理が先か、酒が先か、それはその士地によっても違うようだが、旨い料理のある所には旨い酒がある。
お国柄や民族などによって食文化は違うが、夫々の士地の食材や文明などによって作られてきたものが、今に伝えられているのであろう。その土地の料理がそういう酒を生んだのだ。やがて、そういう料理や酒が料亭から外へ出て、一般大衆のものとなった。
酒が勝ってはいけない。酒さえあれば料理はどうでもいいという族は別として、最近、メニュー全般に合わせた酒を置くという店が増えてきた。酒のメニューが豊富な店は嬉しい。一つ一つの酒が微妙な違いを主張しながら、料理の昧を引き立ててくれるからだ。
酒を酌み交わしながらおしゃべりをし、そして料理を楽しむという気軽に行ける料理屋が増えてきた。料亭でお香の匂いが漂っていても、高級レストランてナイフとフォークが並べられていても、一昔前のようなあの独特な堅苦しさは、今はもうほとんどない。
食事を楽しむということは、料理を楽しむということだ。料理に合った酒は、食事をより楽しい一時にし、肩を張らずに食事を気楽に楽しむときに呑む酒も、調和が取れていれば、料理というものに対する感覚の相違を感じさせてくれる。 |
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