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| 清木 ナツキ |
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せいき なつき |
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東京芸術大学卒業、同大学院修了。ハンブルク国立音楽大学コンチェルト・イグザーメン卒業、国家演奏家資格取得。”Accademia Musicale Chigiana”にてA.ニコレ氏の推薦によりスカラシップと同時に名誉ディプロマ賞取得。2000年第17回日本管打楽器コンクール入賞、2001年第6回琵琶湖国際フルートコンクール第3位、2003年第5回シューベルトと現代音楽国際コンクールにて現代音楽特別賞受賞、2004年エリーゼマイヤーコンクール第1位受賞。2006年帰国。現在、静岡県立沼津西高等学校芸術科非常勤講師。フルートを杉原幸子、大代啓二、三上明子、P.マイゼン、M.A.エプシュタインの諸氏に師事。
皆さんは最近泣いた事がありますか?嬉しい、悲しい、悔しい・・・感情が高ぶった時に涙は出ます。では、美しいものに感動して涙が出た事はありますか?
私はドイツに留学中、ピアニストのA.ブレンデル氏のリサイタルで演奏会中に生まれて初めて涙が出ました。なぜ私は泣いているのだろう?不思議な体験でした。何が素晴らしかったからか、考えても全然分かりません。3楽章のAの音のピアニシモがすごく小さかったから?そういう問題ではありません。完璧な演奏?そうでもありません。ただ一つの音が響く、それだけで鳥肌が立ち、1フレーズ弾いただけで、心が揺さぶられるのです。何がなんだか分からないけど、とにかくただ、美しかったのです、音楽が。真の音楽とは、そういうものだと私は思っています。
また私はある講習会で一つの重要な事を学びました。イタリアで行われたA.ニコレ氏のレッスンです。それまで私は、自分なりに技術を磨いて、自分なりにこれが美しい音楽だと思う事をやっていたわけですが、レッスンの中で彼に「君は演奏する時、頭で考えすぎている。君の中には音楽がある。だから何も考えず、自信を持って、ただそれを出せばいい、演じればいいんだ」と言われました。音楽という感情のようなものがあって、自分はそれを表現する者。感情を音で表現する、役者のようなものだと気付かされたのです。役者は演じている瞬間、彼自身の存在ではなくなっています。音楽家は演じている瞬間、自身の存在ではなく、表現すべきものである、音楽そのものになっているのです。そのために何をすべきか?それを一緒に考えていきましょう。 |
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