解説
エネスコは、自然の変化に恵まれたルーマニアの田舎に生まれました。音楽に非凡な才能を見出され、ウィーンを経てパリでヴァイオリン、作曲、指揮の勉強を続けた彼にとって幼少の頃の思い出は、故郷を離れているために、尚一層、強いものだったようです。「カンタービレ」 の部分には、ヴァイオリンのボーイングを思わせる、ゆっくりとやさしく伸縮に富む表情豊かなメロディーがつづられています。なにか、故郷ルーマニアへの懐かしさが感じられますね。ピアノのパートも念入りに美しく仕上げられています。後半の 「プレスト」 は、打って変わって、大変気まぐれで技巧的な音楽です。ピアノの派手な間奏と相まって著しい演奏効果を上げています。(1904年、パリ音楽院コンクール課題曲)(解説/三上明子)ニュース
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