解説
D.ミヨーは、自著『幸福だった私の一生』の中で「R.デゾルミエールとA.オネゲルと私は映画《愛の騎馬行列》(1939、R.ベルナール監督)の音楽を担当し、それは、異なる時代の同じ主題(愛)を描いた映画で、私はその中の中世を選びました。その映画音楽を基に後に木管五重奏曲の組曲『ルネ王の暖炉』Op.205(1939)を作曲しました。」と述べ、故郷プロヴァンスの歴史を背景に、7曲の古典様式の現代的な響きを放つ組曲を完成させました。南仏地方には冬でも風のない暖かい並木道があり、ルネ王が毎日ここを散歩したことから、人々はこの場所を《ルネ王の暖炉(Cheminée)》と呼びました。I.「行列」は厳かに歩み行く騎馬行進曲、II.「朝の歌」は爽やかな牧歌、III.「ジョングルール」は南仏の吟遊詩人で軽業師、IV.「ラ・マウザングラード」はミヨー家がある地域名、V.「アルク川の槍試合」はエクスの町の側を流れる川で開催されます。VI.「ヴァラブル渓谷での狩猟」は近郊の古城での狩の様子を描写し、VII.「マドリガル=夜想曲」は長閑なセレナードです。ルネ王はエクス=アン=プロヴァンスを治めた、ルネ・ダンジュー(1409-1480)のことで、実り豊かな黄金時代を築きました。この名曲は《ルネ王の御幸》の別名を持ちます。ニュース
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