解説
ノブロの 「メロディー」 と言えば、広く親しまれてきた曲ですが、最近、この曲を締めくくる 「終曲」 が見つかって出版されました。楽譜の序文によれば、フルーティスト中山耕一氏が1997年に故アンドレ・ジョネ氏の夫人を訪問した折に所蔵楽譜の中から見つけられたそうです。「メロディー」 として知られる 「アンダンティーノ」 の部分と 「終曲」 は、同じ動機を使い一貫性がありますが、「アンダンティーノ」 が先に作曲されて出版されたようです。「アンダンティーノ」 の部分では、強弱記号、アーティキュレーションなどの表示が以前の版と少し違い、前から疑問に思っていたことがこの出版によって解決しました。「アンダンティーノ」 が静かに変ホ長調で終わると 「終曲」 は、「アンダンティーノ」 冒頭の動機をサルタレッロのリズムに乗せて急速なテンポで始まります。バルカローレ風の中間部では、変イ長調に転調して、アンダンティーノを回想する旋律が登場します。この 「終曲」 は名フルーティスト、デュフレーヌに捧げられていますが、どのような演奏になったのでしょうか。なお、「アンダンティーノ」 は感傷的に流れぬように演奏することが大事だと思います。(解説/三上明子)ニュース
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