解説
佐藤敏直は山形県鶴岡市に生まれた作曲家。地元の中学・高校時代から合唱、指揮、作曲など多方面で活躍。慶應義塾大学工学部在学中に日本音楽コンクールに入選して、本格的に作曲家を志すようになりました。作曲は清瀬保二に師事。管弦楽、室内楽、邦楽器のための作品、合唱曲など幅広いジャンルの作品を残しました。また社会的には、日本現代音楽協会の要職を務めて現代音楽の普及と発展に尽くすかたわら、カワイ音楽教室の教材制作と講師育成に関わり、郷土の音楽振興にも貢献しました。 「舞 フルートソロのために」は、日本現代音楽協会で長く事務局の仕事をされていた佐々木 直(なお)さんが亡くなられた後の「偲ぶ会」のために書かれ、2001年、野口 龍氏により初演されました。能の舞を嗜まれた佐々木さんが舞っている姿を回想して作曲されたそうです。能管と鼓のやりとりが1本のフルートで表現されています。最後の部分のキー・クラップスは鼓の音を模しており、ヒシギ(能管の最高域の鋭い独特な音)で終わります。(三上明子)ニュース
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