解説
A.フィルツは18世紀中葉にマンハイムで活躍した作曲家、チェロ奏者です。ヨハン・シュターミッツ (1717-1757) が率いるマンハイム宮廷楽団のチェロ奏者として、また作曲の師として共にマンハイム楽派の器楽音楽発展のために貢献しました。「6つの三重奏曲」 (第1巻 [G, C, G] ) (第2巻 [F, D, D] ) の様式は2楽章構成を基本としており、宮廷の優美な流れと舞踏、民族的要素が特徴です。曲は、同世代のF.J.ハイドン、次世代のF.A.ホフマイスター、F.ドゥヴィエンヌの三重奏曲 [2Fl.Vc.] と同様にコンパクトにまとめられています。第1楽章は各曲共に、バロック期の二部形式の色合いが多く残された、ソナタ形式に至る萌芽期初期、主題が並列した様式で、ソナタ形式の確立の初期にあたっているものの、それらがあまり反映されていません。第2楽章は各曲 (No.2を除き) メヌエット舞曲を含む3/4の優雅な舞踏様式で書かれ、No.2は2/4 Presto [C]で書かれバス・オスティナート、持続音 (ドローン) の中に躍動する民族的な舞踏が舞います。また、No.6は唯一の3楽章構成であり、第3楽章は軽快な舞踏 3/8 Presto [D] で締めくくられています。ニュース
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