解説
『6つの(協奏的)二重奏曲(第1巻[E.C.Es.]/第2巻[B.D.G.])』は当時のパリで出版(1798/99)されました。この第1巻は3曲共に、典型的なウィーン古典派のソナタ形式で書かれており、各曲は生き生きとした美麗な主題が魅力です。また、全曲にメヌエット(Trio)が添えられています。第1番は3楽章構成で、第1楽章及び第2楽章の緩徐楽章がソナタ形式で書かれ、第3楽章はメヌエットです。第2番は構築力のある4楽章構成で、第1楽章、第3楽章の緩徐楽章がソナタ形式で書かれ、第2楽章はメヌエット、第4楽章がロンド形式です。第3番は3楽章構成で、第1楽章及び第2楽章の緩徐楽章がソナタ形式で書かれ、第3楽章はメヌエットです。ヴラニツキー家はチェコの音楽家系で、兄弟共にウィーンで作曲家、指揮者、ヴァイオリニストとして活躍しました。兄(Paul)はスウェーデン宮廷楽長のJ.M.クラウスとJ.ハイドンに学び、エステルハージ侯の音楽総監督、帝室劇場の指揮者に就任し、L.van ベートーヴェンの『交響曲 第1番 ハ長調 作品21』の初演指揮を引き受けました。(解説/佐野悦郎)ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。