解説
ヴィドールはフランスのオルガニスト、作曲家、教育者。オルガン製作者の祖父、オルガニストの父と続く家系に生まれたヴィドールは、幼いころから才能を発揮し、ブリュッセルのレメンスのもとで学んだ後、パリの由緒あるサン=シュルピス教会のオルガニストに就任して64年間もその地位にありました。パリ音楽院のオルガン、作曲の教授としても多くの生徒を育てながら、オルガン交響曲のほか多岐にわたる作品を残しています。フルートの作品に関しては、「組曲 作品34」が有名です。「フィレンツェ組曲」は、もともとヴァイオリンとピアノのための作品。イタリア王の妃エレナが1919年にエリゼ宮を訪れた時のために、ヴァイオリンとピアノのための「組曲 作品76」(1903)を改作し、作曲者自身のピアノ伴奏で披露されました。I. Cantilena 表情の陰影に富んだ歌う楽章。 II. Alle Cascine フィレンツェのカッシーネ公園での情景を表現した軽快な楽章。 III. Morbidezza 柔らかく流れる楽章。 IV. Tragica(悲劇的)力強い踊りの部分とカンタービレな中間部で構成され、踊りが旋回しつつ結末に向かう情景が巧みに描かれています。ニュース
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