解説
ゴダールはパリ音楽院で学んだフランスの作曲家、ヴァイオリニストで、ロマン主義の優美な旋律と和声で知られています。原曲の弦楽三重奏曲を忠実に編曲し、フルート三重奏曲用に音域を調整し、それぞれ移調してあります。1.「バラード」はソナチネ風に書かれ、前奏に続き、第1主題は4度音程の清楚な狩猟の歌が優美に流れます。第2主題は軽快な伴奏音形に穏やかな牧歌風旋律が奏でられます。中間部は間奏的な役割でヨーデル風旋律が響きます。2.「森の中で」は三部形式で書かれ、軽快なオスティナート・リズムに乗って、牧歌が遠く、また近くに聞こえてきます。中間部は勇ましく突進する狩猟の歌です。3.「夢想」は三部形式で書かれ、美しい響きの旋律が夢路に誘います。中間部は突如不安げな幻覚に襲われますが、再び夢路へと戻ります。4.「スケルツォ」は近代的な自由形式で書かれ、トリルの持続音の中に分散和音によるシンコペーション主題が激しく躍動して全体を支配します。中間部はギャロップ風リズムが飛び跳ねます。 (解説/佐野悦郎)ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。