解説
作品2の12曲セットのトリオ・ソナタ集 No.1-6 [B.F.A.d.g.c] と No.7-12 [E.h.g.e.D.G] はロンドンで1725年に出版され、楽器編成は奇数番号の6曲が2本のヴァイオリンと通奏低音のために、偶数番号は木管楽器のために書かれ、その前半の No.2,4,6 がリコーダー、オーボエと通奏低音用、後半 No.8.10.12 が2本のフルートと通奏低音用に書かれています。このフルート用の3曲は共に教会ソナタを基盤にした混合様式で書かれ、各ソナタに舞曲(舞曲風楽章)を配し、第3楽章を除き、他はバロック様式の一般的な二部形式となっています。典型的な第8番を例にとると、第1楽章は美しいシチリアーナ旋律が優美に模倣された緩徐楽章です。第2楽章はコレンテ(クーラント)風の楽句が軽快に模倣されます。第3楽章は典型的なラルゴのアリアで、ポリフォニックに旋律の綾が美しく流れます。第4楽章は軽快な舞踏風旋律が愉快に楽しく踊ります。ジョン・ルイエは「ロンドンのルイエ」と呼ばれ、英国フルート音楽の先駆者として多くの作品を残しています。(解説/佐野悦郎)ニュース
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