解説
この曲は、交響曲、オペラからピアノ曲、歌曲まで、おびただしい作品を残したサン=サーンスの珠玉の小品です。オリジナルは、フルートとオーケストラのための作品で、1871年に作曲されました。サン=サーンス40歳前後のこの頃、彼は、フルートのほか、ヴァイオリン、チェロ、ホルンなどの楽器にも 「ロマンス」 と名付けた曲を作曲しています。幼い頃から神童と言われた才能を持ち合わせたサン=サーンスのことですから、極めて短い時間で書き上げられたことでしょう。譜読みは難しくない曲ですが、音の表現を求めるときりのない曲です。“How I stayed in shape” の中で、マルセル・モイーズもこの曲にふれて、次のように記しています。−「この見事な楽節(フレーズ)は、音をコントロールするためにすばらしい練習となります。豊富で自在な音、波のようなうねりのない支え、おだやかで静朗な気分で演奏するべきです。」−折にふれて、吹き続けていきたい曲です。(解説/三上明子)ニュース
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