解説
原曲は友人のP.ルイスの詩集『ビリティスの歌』の付随音楽から抜粋編曲したピアノ連弾のための「6つの古代の墓碑銘」で、その中から第1, 2, 3, 6番を選び、編曲した楽譜です。I.「夏の風の神、パンに祈るため」はギリシャ神話の牧神パンが美しい五音音階の旋律を奏で、各声部に受け継がれます。背景では夏の風を感じさせる伴奏音型の中から古代旋法が響きます。II.「無名の墓のために」は全音音階による空虚な旋律が静かに流れます。幻想的な色彩の影で効果音が静かに響き続けます。III.「夜が幸いであるために」は持続低音上に全音音階の古風な旋律が舞い、旋律は少しずつ姿を変えてピッコロが小鳥の囀りのように歌います。中間部は舞曲風で、最後は鳥が飛翔するように急速に音階を上下します。IV.「朝の雨に感謝するために」は雨だれを描写する16分音符が終始一貫して戯れる中、ピッコロが古風な旋律を奏で、1番フルートに繋ぎます。中間では古代旋法の旋律が雨だれの音をぬって響き、最後は第1曲のパンの牧歌旋律で静かに消えます。(解説/佐野悦郎)ニュース
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