解説
S. ジーマンは、メキシコの国立音楽院、米国のジュリアード音楽院で学んだ現代作曲家で、米国と祖国を拠点に中南米各国で活躍しています。この作品は、セルバンテスの『ドン・キホーテ』から霊感を得て書かれた4楽章構成の組曲です。映画音楽風のラテン系かつロマン派音楽風の響きが特徴です。第1楽章「ドン・キホーテ」は現実と物語の区別がつかず自分を遍歴騎士と思い込み旅に出かける主人公です。三部形式で、オスティナート伴奏に意気揚々とした主題がコミカルに躍動し、中間部は付点音符動機が持続します。第2楽章「サンチョ・パンサ」は従士として旅に同行する農夫です。三部形式風に書かれ、ジャズ・ワルツのようにシンコペーション主題が軽妙に踊ります。第3楽章「ドルシネア」は百姓娘ロレンソをもとに妄想した、架空の美しい貴婦人です。三部形式で、ロマンティックな美しい旋律に包まれます。第4楽章「ロシナンテ」は主人公が乗る痩せロバです。ロンド風に書かれ、勇壮な闘牛士風の旋律が舞い、その間に行進曲風動機が前進します。ニュース
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