解説
原曲はピアノ曲で1914〜17年に作曲されました。フランソワ・クープランの様式を模した「擬古典主義」の作品で、6つの舞曲による組曲の形になっています。仏語の“tombeau”は墓の意味ですが、ここでは死者のための追悼曲を指します。各曲の冒頭には第1次世界大戦で戦没したラヴェルの友人達の名が記され、彼等を悼むレクイエムにもなっています。この楽譜はその中の1,2,5,4番を木管五重奏に編曲(M.Jones)したものです。I.前奏曲(ジャック・シャルロ中尉を悼んで)は二部形式で書かれ、繊細な分散和音、音階のリズムに乗り、流麗なフルートとオーボエの旋律がロココ風装飾音で心地よく響きます。II.フーガ(ジャン・クリュッピ少尉を悼んで)は3声部の自由なフーガで書かれ、悲しみの旋律が次から次へと寄り添い、終始三重奏で奏でます。III.メヌエット(ジャン・ドレフュスを悼んで)は自由な枠組で書かれ、優美で和声的なオーボエの旋律が慰めを与え、中間部はフルートが悲しみの舞いを歌います。IVリゴドン(ピエール、パスカル・ゴーダン兄弟を悼んで)は三部形式で書かれ、リゴドン特有の軽快で躍動的なリズムが踊り、中間部は田舎の踊りになります。ニュース
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