「笛」は、歴史の中で最も古くから存在する楽器のひとつであり、音楽はもちろん、儀式や祭事など、さまざまな場面で人々と深く関わってきました。フルートもまた、長い年月をかけて素材や形を少しずつ変えながら、現代のスタイルへと進化してきた楽器です。
いつの時代も、どこの国の人々にも愛されてきた笛の音は、私たちの奥深く、琴線に触れるものなのかもしれません。

フルートの音はお好きですか。

フルートは、鳥のさえずりにも例えられるように、息遣いひとつで自在に変化する音色の美しさが魅力です。
人それぞれに声があるように、フルートにも「その方だけの音」があります。レッスンでは、その音を見つけていけるよう、丁寧に、じっくりと向き合っていきます。
これまで私は、大学の助手や師匠のアシスタントとして多くのレッスンに携わり、初めてフルートを手にする方から経験者の方まで、さまざまな段階の学びを間近で見てきました。その経験は、「どこでつまずきやすいのか」「どう声をかければ安心して音が出せるのか」を知る大きな糧となっています。
自分の息が思った通りに音になった瞬間や、美しい和音の重なりを感じられたとき、ぱぁっと表情がほころぶ――その姿を隣で見られることは、今も変わらない喜びです。

私は登山が好きなのですが、フルートの上達は山登りによく似ていると感じています。
最初は一歩一歩、足元を確かめながら進み、思うように登れない日もあります。けれど、正しいルートを知り無理のないペースで進めば、気づいたときには思っていた以上の景色に出会えるものです。
レッスンでは、その方に合った「登り方」を一緒に探しながら、安心して音楽の道を歩んでいただきたいと考えています。

憧れのあの曲、初めて出会う素敵な曲。
作曲家に心を馳せ音楽を通してつながる時間は、きっと特別なものになるはずです。どんな演奏にしていくのか、答えを長い時間かけて探していけることも、音を奏でる喜びのひとつではないでしょうか。
音楽とフルートが、皆さまの日々の暮らしの中にそっと潤いをもたらす存在となりますよう、そのお手伝いができれば幸いです。