私の趣味の一つに「絵を見ること」があります。
留学中は夏休みともなれば必ずどこかの美術館へ絵を見に一人旅に出掛けていました。ドイツ国内にとどまらず、スイス・オランダ・ベルギー・フランス…我ながら呆れますが、音楽を聴くように絵を求めては色々な国へ行ったように思います。
フェルメールの暖かさに包まれた絵、クレーのまるで音楽が聴こえてきそうな絵、忘れられない絵は数え切れないほどありますが、私が好きなのはそこから人間的な何かが感じられる絵です。

音楽も同じかもしれません。演奏者自身の人間性が垣間見れた時、そしてそれが暖かなものであった時、人は感動するのではないでしょうか。画家がパレットの上の絵の具を混ぜ合わせ、彼独自の色彩によって絵を描いて行くように、私も私自身の音のパレットを持って、作曲家が言わんとすることを表現していけたら…といつも思っています。

そのためには日々勉強、そして人間の持つ五感を大事にしながら人生を楽しむことでしょうか?!
生徒さんとともに音楽を奏でる喜びを味わい、そしてともに成長していけたら嬉しく思います。