【艶のある音色と3拍子の話】

私のレッスンでは、音色を良くする練習にヴァイオリンや声楽の曲を多く用います。音色に艶をもたせたいからです。なぜフルートの曲ではないの?という理由はレッスンで説明しますが、世界には名曲がたくさんあるのに、フルートのための曲しか吹かないなんてもったいないと思いませんか。
ツヤツヤのお肌、ピカピカに磨かれたガラス食器、漆塗りの箱、ワックスのかかった床など音以外でも艶のある物は人気ですよね。
綺麗なのは楽器だけ、、、では困ります。音色を綺麗にしたら人気者になれるかも知れませんよ。

3拍子の話

日本人は農耕民族で3拍子が苦手といわれ、生徒さんからも「3拍子を上手く吹けません」という悩みを多く聞きます。
私は年間数多く、チャイコフスキーや、プロコフィエフ、メンデルスゾーンなどのバレエ音楽を演奏(踊ってはいません)して、3拍子を演奏する機会には恵まれています。
ですから今回は3拍子について書きたいと思います。
3拍子の曲の多くは様々なダンスの曲、しかしその踊りをイメージしながら吹いている人はどれだけいるでしょうか。
日本人ならソーラン節と阿波踊りの違いは分かりますよね。ソーラン節を吹くときには、それっぽく吹きますよね。

では、有名なビゼー作曲の「アルルの女のメヌエット」、この曲に憧れてフルートを始める人も多いと思いますが、
メヌエットとはどんな踊り?
バッハのパルティータのサラバンドは?
その踊りを知れば、メロディーをどう吹けば良いか自然と分かります。
荘重なサラバンド、優雅なメヌエット、華麗なワルツ、活発なマズルカ、、、同じ3拍子でも踊りはかなり異なるのです。
それを全部 123を強 弱 弱 でかたづけてしまうのは乱暴すぎます。

フルートの上達に欠かせない「音楽」の勉強をすることで、喫茶店のBGMまで今までとは違って聞こえてきます。
そしてどんな小さな機会でも良いので、お客さんから気持ち良い拍手をもらえる演奏を出来るよう一緒に頑張りましょう!