サン=サーンスは1872年に初めてオペラを発表しますが、その『黄色い王女』もガレの台本によるものでした。ガレは、サン=サーンス以外にもビゼーやマスネなど様々な作曲家に台本を提供し成功を導く、まさに成功請負人とも呼べる台本作家でした。ガレは音楽家ではありませんでしたが、音楽を見極める目を持ち、様々な知見に優れ、サン=サーンスとは音楽のみならず様々な分野で趣味が合う、数少ない心許せる友人の一人であったようです。