『アスカニオ』は第3幕(バレエのシーン)が秀逸といえますが、その中に大変美しいフルート・ソロがあります(サン=サーンスはタファネルを意識し書いたようです)。
1890年の初演後の評には賛否両論みられますが、ネガティブな論評でも「変化に乏しく盛り上がりに欠けるこの作品にあって、タファネルの名演が成功を招いた」とあります。

タファネルは初演後直ちに、第3幕の7曲目「アムールがプシケーを出現させる」と9曲目「アムールの変奏曲」の2曲をフルートとピアノ作品としてまとめ、同年デュランからこの作品を出版します。