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アベラルド・アルビージ(1872〜1939)は、ミラノ・スカラ座の歌劇場管弦楽団の首席フルーティストとして務め、また、アルビージ・ホーンと呼ばれたハ調縦吹きのバス・フルートの考案者でもあり、フルート三重奏曲「小組曲」第1番、第2番の作曲者として有名です。(第1番の楽譜は現在、絶版となっております) この小組曲第2番は、イタリアの美しい景色が思い浮かぶような交響詩的作品です。 [ 第1楽章 ] 「春の歌」 雪解けの小川のせせらぎや、小鳥のさえずりが飛び交う様子を、技巧的かつ色彩豊かに描いています。春が訪れたことへの喜びが感じられます。 [ 第2楽章 ] 「鐘」 アルビージも聞いていたであろう中世の古い教会の鐘の音が、楽章を通して印象的に響きます。 [ 第3楽章 ] 「ヴェニスの舟唄」 水の都ヴェネツィアの運河に浮かぶゴンドラで歌われる叙情的なシチリアーナです。 [ 第4楽章 ] 「泉(噴水)」 イタリアには、ローマのトレヴィの泉をはじめとして、様々な噴水が各地にあり、その美しく躍動的な噴水が、技巧的な躍動進行で見事に表現されています。 <演奏のポイント> アルビージは、フルート奏者だったこともあり、しっかりとした技術が要求される曲となっています。 各楽章ごとについているタイトルは、とても具体的なので曲をイメージして演奏しやすいでしょう。 この曲は他のアンサンブル曲に比べて特に1stが独立しているため、1stは体力がかなり必要です。パート決めは慎重に。 また全楽章を通して、2ndと3rdは二人で一つのフレーズを演奏する箇所が多く、 音色と音量を統一しないと滑らかに聴こえないため、しっかりと二人で練習してバランスを合わせる事が大切です。 1stの人はとにかくスタミナ切れにならないように最後まで頑張りましょう。 テクニックや指使いなど難しい箇所があるので、各自しっかりと基礎練習を行いましょう。 |