❶リラックス

身体の各パーツの“無駄”な力みを取り除き、高いパフォーマンスを目指します。(“ゆる体操”* という名前がついています。)固まった身体は動作の機敏さを妨げるだけでなく、音の響き自体にも関係します。全部ご紹介したい気持ちを抑え、特にフルートに有効な3つをピックアップしました。

手首ぷらぷら体操
まず両手を交互にさすって十分に温かくゆるめた後、力を抜いてぶら下げ、ぷらぷらさせる。

肩ゆったり体操
肩甲骨を背骨から“剥がす”ように、力を入れずに“ゆったり”と肩を大きく回す。

腰もぞもぞ体操
椅子の背などに両手をかけ、両足を肩幅位に開いて立ち、膝を使って両足を踏み替えるようにして腰を“もぞもぞ”させる。あお向けに横たわって膝を曲げて出来れば理想的。

特に「手首ぷらぷら体操」は、ぶら下げたときの美しい指のシェイプを生かして楽器を持つと理想的ですし、トリルなどは劇的に効果が出ます。


*脚注「ゆる体操」
藝大在学中に幸運にも最後の1年の講義を受ける事が出来た野口三千三先生の『野口体操』から、身体をしなやかに保つ事の重要性を知りました。(ご興味のある方は是非検索して書籍などをご覧下さい。)
ご紹介する『ゆる体操』は偶然出会いましたが、共通する事が多いと感じ教室にも通いました。シンプルな運動で身体をゆるめ、本来のバランスを取り戻し、無理なくパフォーマンスを高めるものです。
※参考図書:決定版 ゆる体操 ー 脳と体の疲れを取って健康になる 高岡英夫:著(PHPビジュアル実用BOOKS)