マルセル・モイーズ

今もなお多くの人に愛されるフルーティスト、マルセル・モイーズ。
演奏家であり教育者であった彼はフルートへの愛に溢れ、その人柄と演奏は世界中の人々を魅了しました。
フランス革命期にパリ音楽院の設立に関わったドヴィエンヌから歴代の著名なフルーティスト達により古典派、ロマン派、近代へと発展し続けたフレンチ・スクールは現代、モイーズの真摯にフルートと向き合う探究心によって進歩し続けました。
その功績は多くのフルーティストによって継承され続けています。
今ではその実像に触れることはできませんが、彼が残した数々の教則本から彼のフルートへの愛情が伝わることでしょう。
今回、モイーズの教則本を「基礎教則本」「演奏・奏法について」「オリジナル練習曲」「編曲作品による練習曲」「モイーズ校訂による練習曲」に分類してご紹介します。
この機会に彼が残した教則本に触れていただき、彼と共にフルートの上達への道を歩んでみてはいかがでしょうか。

後期古典派〜ロマン派ピアノ作品の編曲練習曲
楽譜ID:2376
奏 法 アーティキュレーション/跳躍/タンギング/オクターヴ
難易度 初心者 初級 中級 上級 最上級
J.B.クラマー(1771-1858)がピアノのために作曲した「84の練習曲」「100の日課練習曲 Op.100」より、フルートのためにモイーズが選曲・編曲し、1933年に出版されました。クラマーはドイツのピアニスト、作曲家で、日本ではピアノ練習曲のクラマー=ビューロー「60の練習曲」で広く知られています。
第1巻では、レガート、アーティキュレーション、跳躍、さまざまなリズム等が取り上げられ、初級の終わり〜中級者の技術練習におすすめです。

楽譜ID:2377
奏 法 アーティキュレーション/跳躍/シングル・タンギング/ダブル・タンギング/トリプル・タンギング/オクターヴ
難易度 初心者 初級 中級 上級 最上級
第2巻では、第1巻の技術練習に加えタンギング(シングル/ダブル/トリプル)が加わり、全2巻でフルート演奏に必要な奏法・技術が身につくように考慮されています。また、100曲のメロディに触れることで習得する技術が偏ることがなく、幅広く練習することができます。多くのフルーティストを指導したモイーズが指導者の目線で、また演奏者の目線で選曲・編曲することにより効率よく練習できる内容になっているため、日課練習の補足練習としてもおすすめです。

楽譜ID:2379
奏 法 アーティキュレーション/跳躍/タンギング
難易度 初心者 初級 中級 上級 最上級
J.C.ケスラー(1800-1872)はドイツのピアニスト、作曲家です。F.ショパンと親交があり、ケスラーはショパンに「24の前奏曲 Op.31」を献呈、ショパンからも「24の前奏曲 Op.28」を献呈されています。この教則本では、ピアノのために作られた「24の練習曲 Op.20」から10曲を選曲、校訂しました。アーティキュレーション、跳躍する音の柔軟性、タンギング等を含む技術練習でもあり、メロディ+伴奏形で作られた作品では変奏曲を思わせます。

楽譜ID:2383
奏 法 シングル・タンギング/ダブル・タンギング/トリプル・タンギング/アーティキュレーション/装飾音符
難易度 初心者 初級 中級 上級 最上級
ピアノの練習曲でお馴染みのC.ツェルニー(1791-1857)の「50番練習曲 Op.740」より25曲を選曲し、フルートの練習用に校訂しました。ツェルニーはオーストリアのピアニスト、作曲家でベートーヴェンやフンメルに師事しています。多くの作品はピアノのための作品ですが、室内楽曲等を合わせると1000曲以上も作品を残しています。原曲を活かした練習曲になっていますが、課題によって移調されている曲もあります。技術内容は、タンギング、レガート、アーティキュレーション、アタック、装飾音等について。中級の終わり〜上級者向けの練習曲です。
【ピアノ練習番号:7、31、11、19、35、37、10、8、36、16、42、22、29、34、9、43、39、45、20、33、44、30、40、6、24】

楽譜ID:2387
奏 法 音の発展/総合的技術
難易度 初心者 初級 中級 上級 最上級
ロマン派を代表する作曲家の一人であるF.ショパン(1810-1849)の「12の練習曲 Op.10」「12の練習曲 Op.25」「3つの新練習曲」より選曲し、12曲をフルートの練習用に校訂しました。ピアノの超絶技巧練習曲で、演奏会に取り上げられる頻度も多い作品です。難易度は高く、上級者〜最上級者向けです。分散和音、半音階、スタッカート、レガート等、技術練習曲でもありますが音楽的にも大変素晴らしい作品です。
【ピアノ作品番号:Op.10/1、Op.10/2、Op.10/11、3つの新練習曲 No.3、Op.25/11、Op.25/1、Op.10/5「黒鍵」、3つの新練習曲 No.2、Op.25/9「蝶々」、Op.25/12「大洋」、Op.25/2、Op.10/11(3曲目とは違う編曲)】

後期古典派〜ロマン派ヴァイオリン作品の編曲練習曲
楽譜ID:2378
奏 法 音の発展/総合的技術
難易度 初心者 初級 中級 上級 最上級
フランスのヴァイオリンの名手で作曲家のR.クロイツァー(クロイツェル)(1766-1831)はヴァイオリンの教則本「42の練習曲」を執筆しました。ベートーヴェンが1803年に作曲した「クロイツェル・ソナタ Op.47」は彼に捧げられた楽曲でその名が知られています。そのクロイツェルの教則本より20曲をフルートのために選曲し校訂したものが1929年にLeduc社より出版されました。上級者向けの練習曲で分散和音、種々のアーティキュレーション、トリル、跳躍する音のレガート他、総合的な技術練習に加え、後期古典派〜ロマン派の作品において、その時代の様式感を知ることができ大変勉強になります。
【ヴァイオリン練習番号(原典版より):29,38,8,21,7,14,17,6,42,28,36,30,32,34,16,27,37,22,10,33】

楽譜ID:2388
奏 法 アーティキュレーション/跳躍/シングル・タンギング/ダブル・タンギング
難易度 初心者 初級 中級 上級 最上級
”ヴァイオリンのショパン”と呼ばれるH.ヴィニャフスキ(1835-1880)は、ポーランドのヴァイオリニスト・作曲家で、マズルカやポロネーズをはじめ、自演のために華麗で技巧的な作品を多く作曲しました。ヴァイオリンのための練習曲「エチュード・カプリス Op.18」と「新しい手法 Op.10」より10曲を選曲しフルートのために校訂しました。跳躍する音の旋律、華やかな装飾音符、分散和音等の技巧には高度な技術が必要ですが、それらは演奏表現をさらに広げることとなるでしょう。
【ヴァイオリン作品番号(原典版より):Op.18/3、Op.18/7、Op.10/5「サルタレロ風」、Op.10/7「カデンツァ」、Op.10-2「ヴェロシテ」、Op.18/6、Op.18/4「サルタレロ風」、Op.10/3「エチュード」、Op.10/1「飛躍」、Op.10/9「分散和音」「オーストリア国歌変奏曲」】

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