解説
4曲残されているバッハの管弦楽組曲のうち、第2番は、フルートを独奏楽器として用いていることによって、フルートのレパートリーとして欠くことのできない存在です。通奏低音を伴う弦楽合奏と共に、フルート・パートはほぼ第1ヴァイオリンとユニゾンで始まります。大規模なフランス風「序曲」、素朴さと典雅さを具えたロンドー、カノンの天才的な収まりを見せる「サラバンド」、フルートのソロを中間に配した「ブレー」、気品に満ちた「ポロネーズ」、かわいらしい「メヌエット」、冗談という語源を持つ「バディヌリ」の6曲から成っています。この配列には、演奏する喜びを十全に知り尽くしたバッハの職人芸が冴えわたっています。チェンバロやピアノ伴奏でも、原曲の弦楽合奏の語り口を模して、リズム感を持った演奏を心がけるといいでしょう。(解説/三上明子)ニュース
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