解説
C.P.E.バッハの典型的な「緩・急・急」3楽章構成の作品で、対位法的に書かれ、ギャラント様式を感じさせる二重奏曲です。1770年にハンブルクで出版された愛好家のための17部からなる曲集《Musikalisches Vielerley(音楽の様々)》に所収されていた曲です。第1楽章 Andante 3/4 [e]は下降形音階の主題が悲しげに、幾度となく波形状に模倣し合い、やがて反進行でも対話しつつ曲を閉じます。第2楽章 Allegro 2/4 [G]は2部形式で書かれ、曲想は一転してト長調の快活な主題と躍動するシンコペーション動機とが自由奔放に模倣を繰り広げ展開します。第3楽章 Allregretto 3/8 [G]も同様に2部形式で書かれ、双方の楽器が躍動感の連続する主題を絶え間なく演奏し続ける様が面白く、技巧的なアンサンブル曲となっています。特に、部分的に4声部で書かれた動機を2声部毎、交互に合奏する場面は難所です。(解説/佐野悦郎)スタッフより
特撰コーナーにて取り上げています⇒C.P.E.バッハ生誕300年「第2回 ベルリン時代T(室内楽曲)」ニュース
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