フルートにおけるキーの呼び方

フルート奏者は例えば右手中指でキーを押さえた時、Eの音になるのでこのキーを「Eのキー」と言ってしまう人が多いと思うが、この呼び方だと連動して(遠隔操作で)閉じるキーには名前の付けようが無くなる。楽器を製造する側ではキーが上がった時、つまりトーンホールがオープンになった時、言い換えれば管内部の気柱の開口部を作るキーをその音の音程で言う。トーンホールは気柱の長さを変えるために順番に並んでいるが、右手中指のキーがオープンになった時にはFが出るので、右手中指が触るキーは「Fキー」となる。これがフルートにおける原理的に正しいキーの呼び方である。私は若い頃ムラマツの工場で当時の研究室長の青木宏氏に会話の中で事あるごとに修正され(ムッとするほど)おかげさまでありがたい事に完全に身についてしまった事だが、ほとんどのフルーティストは知らないのではないだろうか。単純に言うとフルーティスト的なキーの呼び名より半音高いと考えればよく、Gisと足部管Esはバネで閉じているのでそのままGis、Esと呼べばよい。今回ベーム式フルート及びジャルマ・ジュリオのフルートを調べて、この呼び方はベーム式フルートが誕生した時からのものであることが分かった。 以下に図で示す。名称はキーそのものの名称。