収録内容
シュターミッツ、C. | フルート協奏曲 ト長調 OP.29 (DVD) | 一戸敦 |
解説
シュターミッツの協奏曲は、おさらい会や入学試験の課題曲、学校の試験などてよく取り上げられる曲です。 モーツァルトなどの古典を勉強する前の題材としてよく取り上げられますので、実際にお吹きになった方も多いと思います。 出だしのファンファーレや、歌うところ、話すところなど、場面が次から次へと変わりますから、それに対応できるかどうかというあたりが教材として好まれる所以なのでしょう。 シュルツ先生は 「退屈な演奏」 という表現で、あまりアイディアのない演奏をきらっています。 また、フルートを 「気持ちよく鳴らす」 ことばかりをやっていると、それも、音楽的な処理からはずれていると指摘していきます。 歌うところは大いに歌い、話すところはアーティキュレーションをしっかりと意識し、遅いテンポでも早いテンポでも音楽が常に前へ進んでいくようにして、同じパターンの繰り返しでは必ず変奏を、という具合です。 この曲の第1楽章しか吹いていなかった方は、是非残りの2つの楽章も勉強して下さい。 特に第3楽章のロンドは様々な要素を含んでいて参考になります。 このピデオでも、シュルツ先生はこの楽章のレッスンの密度を濃くしています。 フルートを演奏している一戸さんは、以前にシュルツ先生のところで勉強をした方です。 例えぱ親子関係のように、昔教えたということは何年たっても師弟関係なのですが、このビデオのもう一つの見どころは、シュルツ先生のよそ行きではないレッスンが見れるということです。 初めて出会った人にレッスンをする時には、やはり何となく遠慮があって、何となく形式的なレッスンになってしまうことが多いのですが、このビデオでは、特に第3楽章に入る辺りからが圧巻です。 最後のシュルツ先生の模範演奏も、カデンツを含めて、聞きものです。解説●斉藤賀雄 東京音楽大学教授 元・読売日本交響楽団フルート奏者ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。