収録内容
ヘンデル | フルート・ソナタ OP.1 NO.7 HWV365 (DVD) | Fl.Cemb | 岩間丈正 |
解説
カール・ハインツ・ツェラー先生がソリストとして初めて来日したのは、もう30年近くも昔のことになります。 恰幅のいい方で、その若さ溢れる活き活きとした演奏は今でもまだ耳に残っていますが、公開レッスンの時に、“フルートを吹く時にはこんなにお腹を使うんだよ” と、グランドピアノをお腹で押して見せるというパフォーマンスを披露してくれたことは、更に鮮明に思い出します。 へンデルのソナタは、フルートを勉強する上で比較的初期の段階で教材に取り上げられる曲ですが、そこには、その後の時代の曲を演奏していく上での様々な要素が沢山含まれています。 初心者の方がこのヘンデルのソナタを取り上げる時の勉強の仕方とは違って、このビデオではもう少し上級者のための注意が盛り込まれていますが、曲の構成や各楽章の性格などを知るためには、初心者の方々にもとても良い手引きとなっています。 特に、即興的な装飾でお悩みの方には絶好のピデオだと思いますし、ちょっと枯れてきたツェラ一先生の最後の模範演奏も、昔とはまた一味違って魅力的です。 レッスンは淡々と進んでいきますが、何でもないような一言が、音楽を明らかに面白くしてしまうあたりは流石です。 「装飾はあくまでも本来即興ですから譜面に書き込むものではありません。思いつきでやったように演奏して下さい。」 と、これもまた淡々と注意をしておきながら、遅い3楽章あたりからは、その装飾のやり方に熱が入ってきます。 舞曲になるとアーティキュレーションの話に熱が入ります。 岩間さんの吹いている脇でツェラー先生が身振り手振りをするのですが、どんな説明よりもよく解ります。 同じダイナミックス、同じニュアンス、同じ装飾、そして同じアーティキュレーションを繰り返して使わないようにと念を押した後で、「フレージングとアーティキュレーションとは、どのように区別していますか?」 と岩間さんに質問し、興味深い私見を述べておられます。解説●斉藤賀雄 東京音楽大学教授 元・読売日本交響楽団フルート奏者ニュース
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