収録内容
バッハ、C.P.E. | フルート・ソナタ イ短調 WQ.132, H.562 (DVD) | 青山夕夏 |
解説
べルリン・フィルハーモニー管弦楽団で永年にわたってソロ・フルーティストを務めていたカール・ハインツ・ツェラー先生の名前は、残念ながら世界を飛び回るフルーティストのようには知られていないかも知れません。 永年の彼の功績を讃えて、ベルリン・フィルではツェラー先生の協奏曲のタベも企画しているそうですが、大きな交通車故に遺って再起不能と伝えられながらも、数カ月後には再ぴ復帰してその要職を務めるという、まさにオーケストラ奏者の鏡のような人です。 このテープに収録されているC.P.E.バッハの作品は、バロックから古典に移行する過渡期の時代の例として、しばしば公開講座などでも取り上げられる機会の多いものですが、このビデオでは、いきなりレッスンから始まっています。 その代わりに何度も登場するのが、リヒターが引用しているC.P.E.バッハの著作による音楽理論ですから、ツィンマーマン社から出版されているリヒターの校訂による版と、時々引き合いに出されるリコルディ社から出版されているルーフとシェックの校訂による版とをご用意になって、このビデオをご覧になることをお薦め致します。 レッスンの中に、「私も、昔はそういうふうに演奏していましたが…」 という言葉が何度か出てきますが、これこそ弛まぬ努力を続けてきた演奏家の姿なのでしょう。 その時には確信を持っていても、半年後には考え方が変わってしまうということはよくあることなのです。 特にオーケストラ・プレーヤーの場合には、指揮者の要求に直に対応できる能力と、ある意味での直感とが必要なのですが、ツェラー先生のレッスンでは、それを強く感じます。 レッスンの中では、必要最小限の基本的なこと、原則的なことだけを注意していますので、最後の模範演奏を聴くことによって、そこから学ぴ取ることも、大きな重みを持っています。解説●斉藤賀雄 東京音楽大学教授 元・読売日本交響楽団フルート奏者ニュース
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