解説
原曲[C]はL.v.ベートーヴェンが[2Ob.Eh.]のためにW.A.モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(1787)の第1幕第9場No.7 ツェルリーナとドン・ジョヴァンニの二重唱「奥様お手をどうぞ」の主題を用いて書いた三重奏曲(WoO 28)です。「主題」「8つの変奏曲」「コーダ」で構成され、原曲に忠実にフルート三重奏用に編曲され、イングリッシュ・ホルン・パートを担う第3フルートは総譜に、アルト・フルートで演奏する場合は別パート譜付きです。「主題」(2/4)[G]は典雅に舞い、続く変奏曲は次の様に伝統的なリズム変奏で書かれています。第1変奏(2/4)[G]は付点音符風の軽妙なステップ・リズム、第2変奏(2/4)[G]は16分音符の三連符、第3変奏 Andantino(2/4)[G]は緩やかなステップ・リズム、第4変奏 Allegro(2/4)[G]は半音階的旋律模倣、第5変奏(2/4)[G]は32分音符による音階旋律、第6変奏 Lento con espressione(2/4)[g]は哀しい半音階的旋律、第7変奏 Scherzando(2/4)[G]は軽妙な旋律断片のかみ合わせ妙技、第8変奏 Allegretto(2/4)[G]は32分音符の分散和音の妙技で変奏曲を閉じます。続くCoda(6/8)[G]は軽快なジーグ風(狩りのリズム)変奏で、「主題回帰」して終わりを告げます。(解説/佐野悦郎)ニュース
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