解説
A.クルークハルトは19世紀後半にドイツの作曲家、指揮者として活躍し、当時の大作曲家、F.リストやR.ワーグナーと親交を結び、その影響下で多くの作品を書き残しました。この作品は古典的な4楽章構成で、独創性のある作品です。第1楽章の序奏はオーボエ、クラリネット、ホルンの和声的で穏やかな下行旋律に、ファゴットが上行旋律で応えます。第1主題 [C] は上行分散和音旋律がオーボエで歌われ各楽器が発展します。第2主題はファゴットの軽快な分散和音上に、付点音符の漸進的な主題が躍動します。展開部は第2主題が主導権を持ち展開され、冒頭の序奏部から再現部です。第2楽章は躍動する付点音符で統一感を持つスケルツォです。中間部前半 [a] は各楽器が悲しく舞踏楽句断片を軽快に引き継ぎ、後半では牧歌 [A] の旋律線が爽やかに広がります。第3楽章は優雅なメヌエット風舞踏で、中間では悲しげで魅惑的な分散和音がクラリネットで歌われ、主要主題に戻ります。第4楽章 はロンド・ソナタ風に書かれ、下行5度連続音程の主題が全体を支配します。それはAdagio 4/4の序奏動機から現れ、Allegro molto vivace 2/4 [C] の活発な主要主題動機へと引き継がれ、次にリレーされます。コーダは元気溌剌と終わりを告げます。ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。