解説
クラインクネヒトはドイツのウルムを拠点に活躍した音楽家一族です。父ヨハネスの3人の息子、長男ヨハン・ヴォルフガングはバイロイト宮廷楽団に所属し、時期は異なるものの2人のフルーティストの次男ヤーコブ・フリードリヒ、三男ヨハン・シュテファンを同楽団に誘い、共に活躍しました。後に次男は宮廷作曲家、楽長を歴任し、生涯にわたり室内楽曲の数々を残しました。このソナタは急―緩―急の3楽章構成で書かれ、バロック期の名残の二部形式の枠組みに、新しい様式の試みで全楽章に「ソナタ形式」を上書きしました。第1楽章2/2の第1主題 [c] は3連符が流れる淋しい旋律が寄り添い対話します。第2主題 [Es] は掛留音で結ばれ模倣された優美な旋律が流れ、徐々に模倣を重ねます。展開部は両主題が明暗を重ね転調し色彩を変化させます。第2楽章の第1主題 [Es] はAmorevole(愛情豊かに)の表記があるシチリアーノ舞曲で、明るく奏でます。第2主題 [B] はロココ風の付点音符動機が弾み、華やかな装飾音が映えます。第3楽章の第1主題 [c] は弱起とシンコペーションが特徴の舞曲風主題が踊ります。第2主題 [Es] も同様に舞曲風主題が明るく躍動します。スタッフより
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