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相即相入とは仏教用語であり華厳宗の教義の一つで、「一切の現象が対立せずに融け合い(相即)、自在な関係で影響し合う(相入)」という意味です。この二重奏曲は現代奏法を用いた2曲で構成され、双方が前述の様な関係を持つ即興性、ヘテロフォニー的要素を有します。第1曲 (1963) は、二段の五線譜と各段に並列された五線に、線と数字を使って速度変化を表記するという記譜法によって、絶えず変化するテンポで第1、第2フルートが互いに相手の動きを予測し、その即興性に反応して聞き合わせて演奏していきます。作曲者の解説によると、「絶えまないアッチェレランド、リタルダンドの中で、固定したテンポが無く演奏が進み、従って両者の垂直的関係は必ずしも一致しないが、(それぞれの音群の間にはフェルマータがあり、)〈入り〉が指定され、能囃子で云う〈みはからい〉が意図されている。」第2曲(1963)は、長い持続音(全音符)が第1、第2フルートで交互に現れ重なり、時折、鍵打音、装飾音群が輝きます。「テンポ・フリー、ノン・ヴィブラートで奏でられ、能管の様にタンギング無しの強いアクセントが要求される。〈みはからい〉による内的な生きた時間を体験しなければならない。」と記されています。(解説/佐野悦郎)ニュース
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