解説
安部幸明は、広島生まれの作曲家。戦後に作曲された交響曲2曲、「シンフォニエッタ」、「アルト・サクソフォーンと管弦楽のための喜遊曲」など、最近、真価が見直されている作曲家です。1933年東京音楽学校(現東京藝大)チェロ専攻卒業後、研究科にてプリングスハイムに作曲を師事。同じ時期に山田一雄と共にローゼンストックに指揮法を学ぶ。1935年、初の作品「弦楽四重奏曲 第1番」初演。その後、弦楽四重奏曲は生涯で15曲残しています。「フルートとピアノのためソナタ 第1番」は戦時中の1942年に完成。奥 好寛のフルート、藤田晴子のピアノによって初演。作曲者の言葉によれば、「当時、私は平易素朴な作品を作りたいと考えており、そのような目的のもとにできた作品である。曲は3つの楽章からなり、第1、第3楽章はソナタ形式。第2楽章は特に単純簡素な短い旋律を主題とした、4つの変奏曲でできている」。戦時下の作品とは思えないのどかな作風です。作曲者の頭にはみずみずしい旋律が鳴り響いていたのでしょう。ニュース
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