解説
1949年5月8日マルセイユ生まれのジャン=ルイ・ボーマディエはマルセイユでヨゼフ・ランパル、ジャンオージェに、またパリでジャン=ピエール・ランパル、アラン・マリオンに師事、フランス国立管弦楽団にピッコロ独奏者として多数のコンサートに出演した。日本ではテレマンの12のファンタジーを始めとする4枚のレコードでよく知られている。この本は、彼がオーケストラの演奏旅行で各地を訪れたとき 「ピッコロの為の著作物はありませんね」 という事を度々言われたので、自分自身で今までの経験を生かした自分なりの本を作る事を思いついた結果生まれたものである。フルートにおいて中級以上の人を対象に書かれている。序文では、ピッコロをフルーティストのアクセサリーではなくソロ楽器として1つの独立した楽器と見ることや、フルートの教則本をピッコロで何時間も何時間も練習しなければならない事等が述べられており、彼のピッコロにかける情熱といったものを強く感じさせられる。内容については、ソノリテについて、音の同質性について、正確さについて、音の同質性と正確さを発見するための7つのエクササイズ、タンギングの訓練の為の5つのエクササイズ、テクニックの練習、高音のスラーとpp、高音とその正確さ、2本のピッコロにおける正確さについての訓練、早急なパッセージの中のトリルの速さ、トリック、から成っている。替え指については、pやf等の音程を正しくするためのもの等について言葉で記載されている。英訳または和訳で出版されればもっと親しみの持てる本となるであろう。(解説/高久 進)ニュース
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