解説
C.M.von ウェーバー (1786-1826) は、ロマン派初期にドイツ国民主義の開拓者として、ドレスデン宮廷歌劇場を舞台に、作曲家、指揮者として活躍しました。歌劇 『オイリアンテ』 (3幕 op.81) は、13世紀のフランスの伝説に基づき、当代随一の美姫オイリアンテを巡って争う 「4人の愛の葛藤」 を描いた物語で、1823年にウィーンで初演されました。序曲は歌劇の全幕が完成した後に、初演に合わせて一週間前に書き上げられました。この序曲 (管弦楽) を編曲して、ウェーバーのフルート四重奏曲 『オイリアンテ』 として生まれ変わりました。序曲冒頭の 「行進曲風」 の第1主題は劇中の第1幕でアドラールが歌うアリアで、王様とオイリアンテに忠誠心を誓います。フェルマータの後に登場する美しい旋律は第2主題で、アドラールがオイリアンテに捧げる 「恋の歌」です。中間部のラルゴは 「亡霊の物語」 のコラールです。曲は主題を繰り返し、最後は愛の凱旋歌で輝かしく幕が下がります。この四重奏曲の方にも最後の幕が下りるまで 「合いの葛藤」 (中・上級用)が続きます。(解説/佐野悦郎)ニュース
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