解説
V. de ミケリス (1825-1891) は聖セチリア音楽院の教授や、アポロ劇場の首席奏者として生涯ローマを舞台に活躍したフルーティスト兼作曲家です。彼の作品目録の大半は独奏曲で占め、その最終作品番号である[op.146]が確認されています。この美しい 『小夜想曲 op.37』 (score付き ) は単一楽章 (三部形式) で書かれ、副題に 「真夜中に耳を傾けて (Amezzanotte ascoltami・・・) ! 」 とあります様に、ロマンティックな甘い香りのするナポリ風セレナーデです。1860年頃に当時のリコルディ社から出版された、G.ラッボーニの曲と同様に、今日のフルートには出せない音域外の 「足部管B」 の音が数ヶ所に現れます。これもやはり楽器機構改良期 (Key) の試行錯誤を象徴する名残です。(解説/佐野悦郎)ニュース
関連サイト
注文ボタンのない商品につきましては、右上の「お問い合わせ」よりお願いします。