解説
1791年12月5日は偉大な芸術家、モーツァルト (1756-1791) の命日です。彼の 「没後二百年記念祭」 には、世界各地で大変多くの音楽祭、イベントが開催されました。それらは、彼のあらゆる作品が、新しい企画によって甦る素晴らしい音楽祭になりました。また先頃ベーレンライター社の 『新モーツァルト全集』 が話題になりましたが、同社のフルート音楽 (Floten-musik) のもう一つの話題は、原典版において信頼のある出版社が、歌劇 『フィガロの結婚 』(初演1786) 序曲をそっくり、そのまま4本のフルート用に編曲し、四重奏曲 『フィガロの結婚』 序曲として発表したことです。有名なこの序曲は大変に爽快な作品で知られており、その流動的な動きが印象的でフルート四重奏にマッチしています。楽譜表題には 『シンフォニア』 とありますが、これは歌劇より独立した序曲のみを指す意味で編集者によって付けられたもので、原曲はニ長調ですが、ここではト長調に編曲されています。さすがベーレンライター社!至れり尽くせりで、音楽会はこれで準備万端です。イベントの華として 『フィガロ』 は大いに舞台を駆け巡ることでしょう。(解説/佐野悦郎)ニュース
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