解説
ヴェルディの歌劇 『リゴレット (全3幕) 1851』 の主題を基にドップラー兄弟により超技巧的な 『協奏的二重奏曲 (Duo Concertant) 』 に仕立て上げられた作品です。前奏曲に続き、第2幕の道化師リゴレットが侯爵邸内に 「娘のジルダを探しに入った場面」 から曲が始まり、第3幕の名曲 「女心の歌」、第1幕 「慕わしい人の名は」、第3幕 「四重唱」 を主題に美しく巧みに展開、華麗に変奏されたポプリ (接続曲) です。兄弟共に創設当時の 《ハンガリー・フィルハーモニー・オーケストラ》、ブタペストの 《ハンガリー国立劇場オーケストラ》 で活躍しました。兄Franz (1821-1883) は右利き、弟Karl (1825-1900) は左利きで、兄弟左右対称に楽器を構えてその妙技を披露したと伝えられています。2人で欧州各地に演奏旅行に出かけて好評を博し、その演奏会のために名歌劇の主題を用いた二重奏を作曲しました。この旅行は1862年迄続き、その後兄弟離れ離れになっても指揮者、楽長として、共に生涯 《歌劇場》 に関わりました。兄は享年62歳、弟も19世紀のフルート黄金時代の幕と同時にその生涯を閉じました。(解説/佐野悦郎)ニュース
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