解説
Th.ベームがフルートを大改良した1832年にフランスのアヴィニョンで生まれたP.A.ジュナン (1832-1903) は、後に、イタリア歌劇場の首席フルート奏者として活躍したロマン派後期のフルーティストです。勿論の事、新ベーム・システムの楽器を使用して、その機能を十二分に発揮し、多くの変奏曲を作曲しました。中でも、昔から 『ヴェニスの謝肉祭』、『ナポリ民謡』、最近では 『仮面舞踏会』、『椿姫』、『リゴレット』 etc.の名曲で知られています。この、華麗な 『大協奏的二重奏曲』 作品51も同様に 「序奏−主題と変奏曲−終曲 (ワルツ付き) 」 で構成され、原曲は彼の仲間である、ア・ラ・ギャルド・ドゥ・パリ (ギャルド・レプビュリケーヌ吹奏楽団の前身) のフルート奏者のジャックモン氏とオーボエ奏者のゴダール氏に献呈された作品です。基本的には、この2本の楽器のために書かれたものですが、種々の楽器 (fl & ob, 2fl, fl & cl, fl & vn) の編成が可能で、それらのパート譜全てが付いています。当然の事、我々「笛吹き達」 は優美である2本のフルートでの編成を好みますが、その他の組合せも、貴重で捨てがたいものです。共に、百六十年連れ添った仲、どの方とも (ob. cl. vn) 仲良くアンサンブルを楽しめます。でも同じ仲間 (fl) が一番楽しい!(解説/佐野悦郎)ニュース
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