解説
この曲は、冒頭から、フルートのカデンツァ風のパッセージで始まり、一度、聴いたら忘れられない鮮烈なイメージを持っています。劇的な緊張感と一抹の哀愁が調和する不思議な世界とでも言えましょうか。ユーは、声楽の世界に多くの作品を残した人でしたが、Modereのゆったりとしたメロディーには、彼のそういった面がよく発揮されています。TresVifの部分では、 ユーが好んで旅行した東洋の印象が反映されていると思います。当時のヨーロッパの人々が、東洋に対して持っていたイメージが垣間見えるようです。この曲にはオーケストラ伴奏版もありますが、ピアノ伴奏譜に細かく書き込まれている楽器指示を見ると、かなり色彩豊かな効果を目指していることがわかります。 (1913年作曲 パリ音楽院コンクール課題曲)(解説/三上明子)ニュース
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