解説
ポール・モーリス (1910-1967) はフランスを代表する女流作曲家です。パリ音楽院 (1936-) でH.ビュッセールについて作曲を勉強しました。その当時の音楽院には、先輩にH.デュティユーが学び、後輩にP.サンカンが学んだ時代でした。そのような大作曲家の狭間で切磋琢磨した彼女の音楽のは彼らにひけを取らないほどに素晴らしく、その美しさは 『組曲プロヴァンスの風景 (A.Sax 1960) 』 で知られています。この 『組曲 (1967) 』 [Score付き・別売] は古典的な下記の5つの舞曲から構成され、各楽章共に種々の最上級アンサンブル技巧が要求されています。それをサブ・タイトルで補足しますと次の通りです。I. 縦 の和声が美しい、Preambule 前奏曲 (プレアンブル)II. 繊細な流れの、Divertissement嬉遊曲 (ディベルティスマン)III. 典雅な響きの、Pavane (パヴァーヌ)IV. 魔の主題、Fughette (フゲッタ)V. 色彩に奪われる調性感、Arioso (アリオーソ)VI. 最終楽章、流動と躍動の、Rondo (ロンド)これはまさに 『フランス新古典組曲』 です。そ う言えば 『イタリア組曲 (4Fl) 』 で有名なI.デポルトも女流作曲家でした。モーリスの少し先輩に当りますが、いずれの 『組曲』 も繊細で密度が高い曲です。 (解説/佐野悦郎)ニュース
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