解説
A.ライヒャ (1770-1836) はチェコ、プラハ生まれの作曲家であるために近頃ではレイハ (Rejcha) と呼ばれる事があります。彼は一時期、1785年にボンに移住しケルン選帝侯のオーケストラでフルーティストとして活躍、同年生まれで同楽団の巨匠ベートーヴェンと親交を持ち、彼からも作曲を学びました。後に彼はウィーン、パリで活躍し、1818年にはパリ音楽院の作曲の教授に任命されました。彼の作品の中では群を抜いて管楽室内楽が有名で、初期の室内楽作品 (op.12-27) は1796-8年間にドイツのブラウンシュヴァイクの町で書かれ、その殆どがフルート室内楽曲 (2, 3, 4Fl) です。この作品はそれらの中の一曲で、目録には 『ソナタ op.19』 として記述されています。古典派様式の2楽章構成の単純明快な四重奏曲で、第1楽章は優美な序奏、それに続く第2楽章は快活なフガートです。彼には余りに有名な別の四重奏曲 『シンフォニコ ニ長調 op.12』 があり、この曲はその陰に追いやられていた作品ですが、近年、ソナタのコンパクト感が受けて蘇り人気急上昇中です。(解説/佐野悦郎)ニュース
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