解説
周知の通りこのリムスキー=コルサコフ (1844-1908) 作曲の管弦楽の名曲は熊蜂の羽音を描写した急速な半音階(無窮動)で上昇、下降する様が 【超技巧的】 であるゆえに、あらゆる独奏楽器用に編曲され親しまれています。この熊蜂は何時、何処に飛来するかと云うと、それは歌劇 『皇帝サルタンの物語』 の第2幕・第1条で登場するのです。これは、海を越えて飛来する熊蜂の大群が白鳥を襲撃し、王子がその白鳥を救う場面です。そしてそのご褒美に 「三つの奇跡」 を授かるのです。その一つは金とエメラルドの木の実を運んでくる栗鼠、二つ目は護衛の兵士、三つ目は白鳥から変身した美しい姫で、王子の妃となるのです。この歌劇は20世紀初頭 (初演1900年11月2日) モスクワ・ソロドニコフ劇場で幕開けとなりました。それ以来この名曲がブンブン熊蜂が羽音を立てて演奏会場に飛来し続けているのです。三つの奇跡を信じてこの 『熊蜂四重奏曲』 に挑戦!一つは技術、二つアンサンブル、三つは音楽表現です。(解説/佐野悦郎)ニュース
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