解説
ドップラー兄弟の共作は全29曲に及びますが、1853年以降の演奏会・欧州演奏旅行により共作二重奏曲(2Fl & Pf )が誕生したのは4曲です。こららの内、この 「超技巧ワルツ」 程に流麗華麗な曲は他に無く、正に 「華麗なる円舞曲」 です。その理由は、舞曲であるのは当然のことですが、共作された他の3曲が主題を歌劇 [Rigoletto, Op.38]、民謡 [Prague, Op.24 ]、民族音楽 [motif hongrois, Op.35 ] に求めており、そのために制約が多く接続変奏曲の形式で書かれているのに対して、この曲は真のオリジナル曲で自由に作曲することができたからだと考えます。冒頭カデンツァと序奏部 (4/4) を除き、曲全体が 「ワルツとカデンツァ」 で構成されています。標題のブラヴーラ [Bravura] は本来勇敢、大胆、熟練を意味しますが、音楽では [bravo] 拍手喝采、巧みな、上出来 etc. と同意語で 「華麗な超技巧演奏を要する曲」 を指します。拍手喝采、二人の呼吸がピッタリ合うように舞って下さい。(解説/佐野悦郎)ニュース
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